2022年2月2日に実施された、慶應義塾湘南藤沢中等部の英語の入試問題を分析しました。本入試は帰国生だけでなく、一般受験生が理科・社会の代わりとして受験可能です。 試験時間は60分で大きく4つの内容に分けることができます。(1)Listening〈約10分、5問×2パート〉このセクションの問題は非公開です。英語入試を導入する際に公開されたサンプル問題の音声は、中程度の速度(英検2級レベル)、そこそこの長さ(英検準1級レベル)でした。一般生でも受験できることから、必要以上に難しくないという印象を受けます。(2)Reading〈5問×2パッセージ〉説明的文章のタイトルは「天然の魔法のような素材」、物語的文章は「お騒がせ少女」で、それぞれ700 words程度の文章です。設問はすべて英語で書かれており、文章全体の読解を要する設問は各1問ずつ。他は文の補充や単語に関する問い、会話から類推できる問題です。(3)Grammar & Vocabulary〈全20問〉語彙・語法のレベルは英検2級レベル(中堅大学の入試レベル)です。大学受験用の文法・語法問題集に散見される語彙や熟語が数多く出題されています。。整序問題は大学受験用のものより、他の中学校の英語の過去問題で訓練する方が得点力のアップにつながるでしょう。(4)Writing Section〈1題〉このセクションでは、「自分について書く」あるいは「お話を作る」のどちらかが出題されます。慶應義塾湘南藤沢中等部の帰国生入試では、以前からライティングが実施されていましたが、出題されるテーマの傾向が変わっていないので、古い過去問題で練習をするのが効果的です。また、他の中学校の入試問題にも類似トピックがありますので、それらで練習する価値も十分にあります。